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【ブラック労働改善】 とある保育園の事例から「働き方改革」の可能性を探る

先日は幼稚園や保育園のブラック労働事情について記事を書きました。

 

geogeokun.hatenablog.com

 

ブラック労働を改善するためには、経営者や管理職の「マネジメント」が必要と言う話は、このブログで何度も訴えています。そして実際にマネジメントによりブラック労働を改善した保育園があることを、以下の記事で知りました。

 

保育業界最大手の労働基準法違反について | 駒崎弘樹

 

今回はこの記事をヒントにブラック労働の改善方法について自分なりの考えを書いてみたいと思います。

 

 

おうち保育園のマネジメント

上の記事で紹介されている実例は「おうち保育園*1」と言う保育園での「働き方革命」です。この「働き方革命」とはどのようなものだったのか?具体的に見ていきましょう。 

働き方革命・その1:仕事の削減

残業の原因になっていた「行事・イベント・制作物」の見直しを行い、その存在意義について考え直したようです。その結果、不要と判断されたものはやらないようにして、仕事の総量の削減に成功したのですね。 

働き方革命・その2:余剰人員の配置

この保育園は多数の園を経営しているので可能なのでしょうが、「複数園に1人、ヘルプマンというフリーの保育士を配置」したそうです。この「余剰人員」を配置したことで、交代で休日を取得したり、急な体調不良でも休むことができるようになります。これによって結果として「休みやすい職場」が実現できたようです。 

働き方革命が意味するもの 

以上が、おうち保育園で実践された「働き方革命」の全容です。え?それだけ?と思った方もいるかも知れません。確かに記事の筆者も「ものすごく地味で当たり前のことをした」と書いています。

しかし、その「当たり前のこと」すらできないのが、現代日本社会が抱える大きな問題点なのです。 

 

なぜ「当たり前のこと」ができないのか?

おうち保育園が実践した改革は、一般企業でも十分応用可能なものだと思います。

・不要な仕事をそぎ落とす

・余剰人員を確保する

は非常に重要ですが見落とされがちであり、私はこれまでにもこのブログで何度も言っていることです。

ではなぜ、このような「当たり前のこと」ができない企業・職場が多いのでしょうか?

それはズバリ「組織の長が残業を問題視していないから」 に尽きます。改善がなされていない職場の、ほぼ100%がそうではないかと考えています。

私が所属する部署もそうですが、トップの人間が長時間労働や休日出勤を問題視していません。むしろ「それぐらい仕事して当たり前」と言う感覚です。私の経験で言えば、バブル入社世代以上のオジサンは、ほぼこの考えに染まっています。

本人たちは露程も自覚していないでしょうが、何しろ「残業そのものが目的化してしまっている」ので、無駄な仕事をそぎ落とそうとか、人員を確保しようと言う発想がありません。そしてこれこそ、日本の労働生産性の低さを象徴している概念だと感じています。

私自身、これには非常に大きな危機感を持っていますが、年功序列の組織において、部下である私が上司の考え方を変えるなど到底できることではありません。40代後半以上のいい大人の考え方を根本から改めるのは、ほぼ不可能と言っても良いでしょう。もし出来るとしても大きな労力が必要ですし、それが得策とも思えません。かと言って、彼らがリタイアするまで待つとしたら、あと10~15年もあります。

果たして日本には10~15年も待つ余裕があるのでしょうか?

 

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ホワイト企業」が得をする社会に変えて行こう

正直、日本の企業のほとんどがブラックと言っても過言ではないと思います。戦後の日本人の思想がブラックですし、今までそれで損をしていなかったからです。

しかし時代は変わってきています。インターネットではブラック労働を批判する人は沢山いますし、裁判沙汰になってニュースにもなったりしています。今後は、ブラック労働を改善しない企業は経営面でもマイナスを被るようになるのではないかと予想されます。

そして逆にホワイト企業が得をするような社会に変えていかねばなりません。

そのためにも、おうち保育園の様な実例は非常に励みになりますし、今後は様々な企業・職場で「働き方改革」が進むことを期待します。

そのためには、私の様な「ブラック労働を問題視する人間」が率先してホワイト企業を称えることも重要です。このようにブログの記事で取り上げるなどし、どんどんホワイト企業を応援していきたいと思います。

 

まとめ

働き方改革に成功した保育園の改革内容は、案外とシンプルなものでした。もちろん業界によっては経済構造等によって簡単に改革できない場合もあるかも知れません。

しかし日本人の働き方改革の一番の妨げになっているものは、上述の「企業・組織の上層部世代が長時間労働を問題視していない」という、意識の問題だと考えられます。

彼らを変えることは非常に難しいと思います。内部から個別に変えて行くには労力が大きいですが、ブラックが損をしてホワイトが得をすると言う風潮が広まって行けば、オジサンも変わらざるを得なくなるのではないでしょうか?

その様な世の中に変えるために、私にできることはドンドンやっていこうと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。

 

 

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