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仕事とか科学とか

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ニュージーランド大地震の概要と被害状況について

日本時間で2016年11月13日、20時2分頃にニュージーランド南島を震源とするマグニチュード7.8の地震が発生しました。ニュージーランド地震と言えば、2011年2月に発生した「カンタベリー地震」におけるクライストチャーチの被害が思い出されます*1

考えてみますと、その約1か月後に東日本大震災が起こったのですね。まさかとは思いますが、また1か月後に日本で巨大地震が起きるのではないかと心配になってしまいます。

下記リンクのアメリカ地質調査所(USGS)によれば、今回の地震震源は、クライストチャーチから北北東に約93キロの地点で、深さは約23キロとのことです。

 

earthquake.usgs.gov

 

ちなみに2011年の地震震源は下図の赤丸(クライストチャーチ)で、今回はその北側になるので、青線で描かれている「プレート境界」の近くだと思われます。

 

f:id:geogeokun:20161114235718j:plain

(※近年のニュージーランド地震産経新聞より)

 

この図を見ると、数年おきに各地で大きな地震が発生しています。まるで日本の様です。それもそのはず。ニュージーランドも日本と同じように「プレート境界」に位置するため、地震が非常に多い国なのです。

上図に示されるように、ニュージーランド北西側が「インド・オーストラリアプレート」、南東側が「太平洋プレート」となっています。ただ日本と違うところは、太平洋プレートの沈み込み帯が島の中を通っていることです。日本の場合は東北日本の沖合の「日本海溝」が太平洋プレートの沈み込み帯です。ちなみに伊豆半島の付け根には「フィリピン海プレート」の境界がありますが、日本列島全体で見ればほんの一部。一方、ニュージーランドの場合は南島の北から南西にかけてを袈裟懸けに切るようなかたちで通っていて、これが一気に動いたら・・と思うとゾッとします。

東北地方太平洋沖地震」では、東北地方の沖合を震源とするマグニチュード9.0の地震でした。今回のニュージーランド地震マグニチュード7.8ですが、内陸型ですので「熊本地震」や「岩手・宮城内陸地震」と同様の規模だと考えれば想像しやすいかと思います。

熊本地震でもそうですが、内陸型の地震の場合は「山崩れ」の被害が発生します。熊本地震の場合は、地質的な特徴からか、地層の表層部の崩壊が大規模に発生する事例が多いようです*2

下の写真は今回のニュージーランド地震による高速道路の被害状況です。これを見る限り、岩盤の風化が進んだ表層部が崩壊したようです。上部に「落ち残り」があるように見えるので、今後の余震で被害が拡大すると思われます。 余震が落ち着いた後に、上の「落ち残り」を除去して岩盤表面を何らかの方法で保護し、道路を覆う土砂を取り除けば、復旧できると思います(かなり大雑把な解説です)。

 

http://i.huffpost.com/gen/4854268/thumbs/o-KAIKOURA-2016-NOV-570.jpg?4

※カイコウラ近郊の高速道路(AP通信*3

 

また「岩手宮城内陸地震」の場合、大規模な「地震地すべり」が多数発生しました*4。地すべりは、山体がひとかたまりになって滑り動く現象で、特に大地震によって発生する地すべりは高速度で大きく動き、各所で河川をせき止めました。

下の写真も今回のニュージーランドの被害状況です。写真の下側に天然ダムによる水溜まりが形成されています。写真中央部に河川をせき止めている白っぽい土砂が見え、左側から山体ごと移動したように見えるので、おそらく「地すべり」だと考えられます。

このままでは、せき止めている土砂が決壊して大規模な土石流が発生してしまいそうです。かと言って、土砂を除去すれば、さらに土砂が上から滑って来るので開削はNGです。まずはポンプを使った排水が急務かと思います。この様な「天然ダム」の排水対策は国交省を中心に実施されているので、日本のノウハウを提供して欲しいものです。

 

http://i.huffpost.com/gen/4854270/thumbs/o-KAIKOURA-2016-NOV-570.jpg?7

※カイコウラ近郊のコンウェイ川(AP通信*5

 

日本でも熊本地震の復旧はまだまだこれからと言う中、イタリアやニュージーランドなど、世界中で大きな地震が相次いでいます。東日本大震災では日本はもちろん、世界中から支援を頂きました。熊本地震の復興も半ばですが、外国の地震被害に対しても、何らかの形で恩返しをしていきたいですね。

 

 

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