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仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

人工知能が特殊な白血病を診断! 医療分野に革命は起こるのか?

素晴らしいニュースが舞い込みました。

既にご存知の方もいらっしゃるでしょうが、一応、お知らせを!

 

www3.nhk.or.jp

 

人口知能が専門医でも診断が難しい特殊な白血病を見抜く

急性骨髄性白血病」と診断されて治療を受けていた60代女性の容体が悪化。遺伝子データを用いて人工知能で診断したところ、10分ほどで「二次性白血病」と見抜いたとのこと。

それによって治療方針が変更され、女性は回復し、無事に退院しました。治療が遅れていれば命を落としていた可能性が高かったそうです。

この診断を行った人工知能は「IBMのワトソン」。東京大学医科学研究所の附属病院では、同社等と共同してワトソンに約2000万件のがん研究の論文を学習させていたとのことです。

人工知能は、このほかにも医師では診断が難しかった2人のがん患者の病名を突き止めるなど合わせて41人の患者の治療に役立つ情報を提供していて、専門家は「人工知能が人の命を救った国内初のケースだと思う」と話しています。            原文まま

アメリカでは日本よりもさらに、人工知能の医療分野への応用が進んでいるようです。

 

今後10年で医療の劇的な革命が起こる?!

人工知能ががんを診断できたと言う事実は、非常に大きいですね。

「医者」は人間の職業の中でも最も難易度の高い高度な知識と経験を有する職業の1つです。その中でもさらに難易度の高い「がん」を診断できたのは、かなり画期的な事だと思います。

しかも、抗がん剤は次々と新しいものが開発され、「医者がそれを使いこなす」のが追いついていなかったのが現状です。

特にがんについては、都会と地方の医療格差が指摘されていました。残念ながら、地方には、扱いが難しい抗がん剤を使いこなせる医者が圧倒的に少ないのが実情でした。

今後、地方病院に人工知能によるがん診断」が普及していけば、それこそ医療界に大革命が起こるのではないでしょうか?

また私が今後期待するのは、がんの診断だけではなく、抗がん剤の処方」です。

抗がん剤は次々と新薬が開発されている中で、なかなか普及が進まないのが現状です。それは何故かと言いますと、薬の扱いに高度な技術を要するからです。

例えば東京のがん専門医なら扱える最新の抗がん剤を、「地方の大学病院では扱えない」と言った状態なのです。大学病院と言えば、その地方で最もレベルが高いであろうと考えられる病院です。つまり、抗がん剤とはそれだけ扱いが難しいのです。

これを人工知能に学習させ、人工知能が示した処方に従って、地方の医者や看護師が最新の抗がん剤を扱えるようになれば、多くの命が救われる可能性が高まります。

 

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医療分野の人手不足解消に!

やはり医者はもちろんのこと、看護師等も含めた医療関係者は、沢山の知識と経験を必要とする難易度の高い職業です。

人手不足だからと言って、思うように人員を増加させることは難しく、限界があろうかと思います。

その様な現状で、例えば「生活習慣病の経過観察と処方する薬の再検討」などのような、ある程度患者のデータが揃っていてパターン検証可能なものについては人工知能で十分対応できるでしょうし、普及が進みやすいのではないかと思います。

風邪などの比較的軽微な病気の診断を専門とする人工知能が1台導入されるだけでも、医師の負担軽減に大きく貢献すると思います。

また難解な病気の診断に際して、医師のサポートをする秘書的な役割も期待できますし、またチーム医療の一員として、誤診を防ぐ役割も期待できます。

また「スピード」も非常に魅力的です。

今回の事例でも「わずか10分で診断結果が出た」のが素晴らしいです。

現状では、例えば地方での治療が困難ながん患者が東京の病院で診察するにしても、予約して診察を受けるまで1か月、そこから治療が開始されるまでさらに1か月と時間がかかる事も少なくありません。

その間に病気が進行してしまうこともあります。

その様な現状を打開する起爆剤としての働きも、人工知能に期待できます。

 

しかし医者が不要になると言う話ではない

こういう話があれば、「医者が不要になるのでは?」と言う人がいると思います。しかし私は、それがもしあり得るとしても、まだまだ先の話ではないかと思います。

今回の事例は人工知能「膨大な論文を学習した」結果として、診断が可能になりました。これはあくまで、「人間が研究して突き止めた成果」を人工知能が学習した結果に過ぎません。人間は「膨大なデータを短時間に処理する」と言った能力では人工知能に叶いません。ただし「病気の新たな治療法の開発」と言った分野では、まだまだ人間の力が発揮されると思います。

また現状で人工知能では判断できないような「数値では現れない、人間の感覚的なもの」を手掛かりとする診断は、まだまだ人間にしかできないと思います。

そして何より「何としてでも人の命を救いたい」と言う、人情が創りだす能力の爆発力は、人工知能には決して真似できません。

今後は、人工知能の普及による、医療関係者の負担軽減による医療の効率化が期待できます。それによって医師の能力を「研究分野」に集中して投資することが可能となり、さらなる医療の発展が実現されることでしょう。f:id:geogeokun:20160807222925j:plain

 

まとめ

人工知能が、専門医でも難しい診断をできたと言うのは非常に画期的です。

今後は医療従事者の負担が軽減されることで、さらなる医学の進歩が期待できます。

人間の仕事がなくなる?

イヤその前に「激務で疲弊する医療従事者が減り」なおかつ「助かる命が増える」方を喜びましょう。

 

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