SHIINBLOG

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仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

常総市役所の残業問題に潜む、日本人の「ブラックな労働観」 ~その2~

先日引用した常総市の件について考えた事の「その2」です。

 

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2.ボランティアと市職員は同等か?

 非常に問題と感じる思想だ。以下に再引用↓

 

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 「もらう権利はあるが、全国から来たボランティアが無償で働いている中、市職員が多額の給与をもらうことに市民から疑問の声が上がっている」

原文まま

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 そもそも論としての大きな疑問なのだが、この市民の方々は、目にしている状態だけが全てだと思ってるのだろうか?おそらく、ボランティアの方々は、泥さらいや瓦礫の撤去・運搬作業などに従事したと思われるが、市職員もボランティアに混じって同様の作業にも従事したのだろう。市民の目に付きやすいのは、そういった仕事であろう。「同じことをやってるのに、ボランティアが無償で、職員が給料を貰うのはおかしい。」という論調だ。

 果たして、そうだろうか?

 考えてみて欲しい。ボランティアは個人の自由意思によるものだ。人によってそれぞれだろうが、例えば、休日を利用して駆けつけてる人もいるだろう。そういう人は、休日が終われば帰宅し、日常に戻る。それに対し、市職員の場合は市長(以下直属の上司)の命令の下で仕事をしている。ボランティアの様な自由意思で自分の出来る範囲で仕事をしている訳ではないことを、肝に銘じるべきである。

そしてもう1つ言いたいのは、彼らボランティアは「素人」だということ。私は決してボランティアを否定する訳ではない。ボランティア精神そのものは素晴らしいものだと思う。ただ、「素人仕事でもできること」を実施するのがボランティアの限界だし、だからこそ無償なのである。世の中、素人仕事だけでは成り立たない。必ずプロの仕事も必要であり、それには正当な報酬があって然るべきだ。市職員には市職員にしかできない仕事もある。上から命令されて、それらを投げ打って、昼間はボランティアと並んで汗を流し、夜は市職員にしかできない仕事に従事していたとしたら、皆さんはどう思うのだろうか?

例えば、被害の状態を調査したり、そのデータの整理もしなければならないだろう。復旧に向けて専門業者に仕事を発注するための段取りも必要だし、もしくは国交省等の国の機関へ申請する書類作りなどの仕事もあるだろう。あれだけの大災害が発生したのだから、多くの仕事があったと思う。昼間はボランティアに混じって作業しながら、夜はそういった「本来の市職員としての仕事」を行ったことによって残業が多くなったのではないか?

 

 ボランティアの労働と、市職員の労働は決して同等ではない。このことについて、我々一般市民はしっかりと認識すべきである。