SHIINBLOG

仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

「管理職を目指さない働き方」について

このブログでは、これまでにも管理職の問題点について記事にしてきました。

年功序列で一定の年齢に達すれば、ほぼ誰もが管理職になってしまう会社は、やはり健全ではないと考えています。

会社の組織って、ピラミッド型ですよね?

社長を頂点にして、色々な「部」があり、それぞれに部長がいる。「部」の下にはいくつかの「課」があり、課長が仕切っています。その様な組織構造を考えた場合、管理職は一般社員よりも圧倒的に人数が少なくなりますよね。ですので、例えば毎年50人の新卒を採用する会社の場合、退職者が出なければ、毎年50人の管理職が誕生するわけですが、そんなにポストは無いですし、組織として成り立たなくなります。

その様な事情から、役所の場合は「天下り団体」をつくってしまったという悪例があります。民間会社の場合は、子会社をつくったりとか、出向させたりなどでしょうか?

やはり年功序列で、一定以上の年齢に達すれば「何らかの肩書」をムリヤリつくろうとする行為のせいで、実情にマッチしない「歪み」をつくってしまっていると感じます。

そして、こんな記事を読みました↓

www.huffingtonpost.jp

 

無理に管理職を生み出すことの弊害

これまでにも話していますが、マネジメント能力に乏しい人が管理職になってしまうと、組織を混乱させることになります。実際、私もこれまでの経験(イマイチな管理職の下で仕事する)から、定年退職まで会社に残る気持ちは持てなくなりました。人材流出にもつながりますし、管理職というのは非常に重要なポジションなのです。にもかかわらず、年功序列で決めてしまうのは、かなりリスクが大きいと思います。

その様な事を常々考えていた私にとって、上記のような記事が出る世の中になったのは、とても素晴らしいと感じています。

ただ、この記事を読み込んでいくと、「管理職」に関する日本人の概念がまだまだ幼稚なのではないか?と感じる点がいくつかありました。

 

みんなが思う「非管理職のメリット」について

記事内で紹介されているアンケート結果によると、非管理職であることのメリットの第一位は「自分の専門性を深掘りできる」ことだそうです。

このアンケート結果を読んで「あ~、やっぱり日本人のマネジメントに関する認識って、まだまだなんだな~」と感じました。

まず逆に言えば、うちの会社の先輩管理職達は、管理職になっても「自分の専門性の深掘り」を追い求めるため、管理職としてイマイチな人になっているのです。

このような考え方の人って、おそらく大局的に考えることが苦手か、自己満足のために自分の仕事だけをやっていたいと言うタイプなので、そもそも管理職に向いていないのだと思います。

そして「専門性を深掘りすること」について、管理職になったら不可能になると思っている事にも問題を感じます。直近の成功体験にしがみつき、いつまで経ってもオモチャを手放せない人なのかも知れません。

私の場合は、このような人達とは全く逆の考えです。今実際に体験中なのですが、教育のためにも部下にどんどん仕事を任せている中で、当然、自分1人で担当案件の仕事をしていた時よりも、時間に余裕が生まれます。煩雑な業務を実行しないので、脳にも余裕が生まれます。また一方で、部下が自分の仕事で目一杯な中、視野が狭くなってしまっているので、そのバックアップのために私(管理職)が広い視野で案件を理解する必要が生じます。したがって、広い視野で案件を理解するために、色々と調べものをしたり、案件のアウトラインの検討をしたりしています。当然、専門分野に関して、次のステップに進んでいるという実感があります。その結果を部下へアウトプットすることで教育にもつながりますし、「組織としての案件への対応」と言う意味で、役割分担できていると感じています。そして、仕事に関するこの様な姿勢こそ、真の管理職としての姿勢なのではないかと思います。

管理職になっても、専門性は追及できますし、むしろ視野が広がることで得られるメリットが大きいと思います。

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みんなが思う「非管理職のデメリット」について

一方、デメリットは以下の点があげられています。

①人材の育成やマネジメントの知識が身につかない

②業務への裁量がない

これも、どうなのでしょうかね?

つまり「管理職になって初めて、上記について勉強するってことか」と感じてしまいました。本当は一般職のうちから意識した方が良い事ばかりです。特に、ある程度は業務への裁量がないと、仕事は円滑に進みませんからね。

逆に言えば、みなさんその程度の認識なので、管理職になってから「何をしたら良いか分からない」となり、結果として「名バカリ管理職」になるのではないかと思います。そして、その様な管理職のもとで、それが常識だと思って育った社員も、また「名バカリ管理職」になってしまうと言う悪循環に陥っていると感じます。

 

おわりに

上で紹介した記事でわかる「管理職に関する意識」を考慮すると、やはり年功序列で管理職にしてしまう事は弊害が大きいと感じます。マネジメント能力に乏しい人を無理に管理職にするよりも、プレイヤーとして活躍して貰う方が会社にとっても本人にとってもメリットは大きいでしょう。

ただ一方で、企業は管理職の役割や求める能力を明確化し、計画的に管理職を育成する必要があるかと思います。

やはり、日本の労働生産性を向上させるには、管理職をスキルアップさせることだ!と言う思いが日に日に強くなっています。

まずは私自身が「管理職とは、こうだ!」を身をもって具現化し、将来は管理職を養成する仕事ができると楽しいかなぁ?と思い始めてきました。

 

 

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