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ゲリラ豪雨予報が実用化するなら土砂災害予報も実用化できないかな?と夢想してみた

理化学研究所「30分後までのゲリラ豪雨を予測する手法」を開発したと言う記事を読みました。

newswitch.jp

 

ゲリラ豪雨予報とは?

ゲリラ豪雨とは、急激に発達した積乱雲が局所的な豪雨(100mm/h以上)を発生させる現象の事を言い、近年では日本各地で発生しています。不安定な大気の急激な変化によって発生し、また狭い地域に限定するため、極めて予報が難しいのが問題点でした。

都市部ではアンダーパスの水没により死者が発生した事例もあり、非常に危険な豪雨なので、その予報が可能になるのだとすれば、非常に画期的なことです。

今回開発されたのは、スーパーコンピューターと気象レーダーから得られるデータを組み合わせてシミュレーションをかけて、天気予報を行うシステムのようです。スゴイのが、解像度100メートルで30秒ごとに新 しい観測データを取り込んで更新するとのことで、まさにゲリラ豪雨に対応した予報システムだと言えます。

 

発展させれば土砂災害予報もできないかな?

私が、このシステムの発展型として期待したいのは「土砂災害予報システム」です。

ゲリラ豪雨とは狭義では異なるかも知れませんが、近年では局地的な異常豪雨による土砂災害が、日本各地で発生しています。今年では九州の豪雨、また近年では広島の豪雨災害や伊豆大島の豪雨災害があり、この時に大規模な土砂災害が発生しています。

私が期待する「土砂災害予報システム」は 、上記のゲリラ豪雨予報にGISを用いた土砂災害シミュレーション」を組み合わせると言うものです。

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GISって何?

GISとは「Geographic Information System」の略で、日本語では「地理情報システム」と言います。簡単に説明すると、「空間情報に様々な情報を付加したもの」と言えます。空間情報とは、「緯度・経度・標高(高度)」で、要するに「(x、y、z)座標」です。

現在では例えば「Googleマップ」のように地図がデジタル化されていますよね。Googleマップの詳細について私は詳しくはありませんが、少なくとも(x、y)座標は組み込まれていると思います。そして各地点に店舗情報や住所等が関連付けられていて、希望の店を検索し、そこまでの距離や徒歩何分、車で何分まで知ることができます。あれもGISの一種と考えれば分かりやすいと思います。

また「人口データ」を組み込んでいれば、ユーザーが知りたい任意の範囲の人口や人口密度を割り出すこともできます。既に国や自治体では様々な分野で導入されています。

GISを用いた土砂災害シミュレーション

私が勝手に妄想しているだけで、実存するわけではありません(笑)(※もしかしたら、既に似たものはあるかも知れませんが・・・。)

土砂災害は地形や地質の違いで崩れやすさが違います。例えば最近の異常豪雨、特に広島や伊豆大島では「表層崩壊」と言われる崩壊形態が主体でした。表層崩壊とは、岩盤の上に載っている土壌(皆さんが普段見ている土のこと)が崩れることで、厚さは数mという規模です。

表層崩壊の「崩れやすさ」は主に「降雨強度(mm/h)」「地形傾斜(度)」「地質(土壌より下の岩盤)」に左右されると考えられます。

地形に関する情報は、現在では「空中レーザー測量」によって詳細なデータが国の機関によって集められているので、現存の情報で十分でしょう。

また表層地質(土壌より下の岩盤の種類)についても、国や自治体で集めたデータが使えるでしょう。

それらを用いて「地形・地質の三次元モデル」を作成して、はじめに「過去の崩壊(広島や伊豆大島の実例)」を再現します。そうすることでどのような地形・地質の組み合わせどの程度の降雨で崩れるか」の概要を調べることができると考えられます。

その結果を日本全国各地の「地形・地質三次元モデル」に応用することで、表層崩壊を主とした「土砂災害シミュレーション」がつくれると思います(※言うのは簡単ですが・・・)

〇土砂災害予報システム

上述の「土砂災害シミュレーション」ゲリラ豪雨予報システム」を組み合わせれば、30分後に予想される降雨強度に対して、その場所が「崩れるかどうか」をシミュレーションできるようになるでしょう。30分あれば逃げることは可能です!

 

まとめ

IT技術の進歩により、ついに「30分後のゲリラ豪雨まで予報できる時代になってきました。

今後は上述した「土砂災害予報」のほかにも、「竜巻予報」の実現にも期待してしまいます。

そして地震を予報できる時代も来るのでしょうか?今後は地震予報の可能性についても記事にしていければと思っています。

 

 

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