社員も変わる必要がある! 労働問題の解決には「意識の底上げ」も重要です!!
「残業常習者が会社を壊す」と言う記事を読みました。
一見、残業問題の責任を労働者に押し付けているように感じるかも知れませんが、あながち間違った指摘でもありません。
私はこのブログで常々「会社や管理職が変わらなくてはならない」と言っていますが、社員の側も変わっていく必要を感じています。
上の記事はまさに今の私の所属部署の「仕事が少なくて赤字なのに、毎日定時に帰らない人々」を彷彿とさせます。
なぜ「残業をしたい」のか?
私の職場でも、自ら会社に残って率先して残業する人が多いです。
どうも「残業すること=真面目=評価される」と思っているらしく「真面目に仕事をすることが、ある種のステータスであり、それを具現化するのが残業」と考えているようです。
また、それとは別の理由も色々とありそうです。上の記事から引用すると、以下の意見があるようですね。
①1日2時間程度残業することは苦でないので、残業させてもらえないか
②これまで残業することが習慣だったので、定時で帰ることはやりにくい
③時間内に終わらせるというプレッシャーが過度にかかる状況はつらい
④帰る時間の裁量を与えてもらいたい
⑤一定時間でできるかどうか明白になってしまうので、いやだ
⑥夫が帰ってくる時間にちょうど合うので、残業したい
⑦残業代を見込んで生計を立てているので、経済的にたいへん困る状況になる
読んでいて呆れてきました。
そして、これを読んで「自分も当てはまる」と思ったそこのあなた!どうか改善するよう努力をお願いします。
しかし私も以前に労働組合の幹部をしていたときに社員の意見を聞いてみると、案外、以上のような意見が少なくないのが実態です。
「残業したい理由」の悪い点について
上記の「残業したい理由」について、当てはまる人にとっては少々耳が痛いかも知れませんが、1つ1つ反証していきましょう。
①1日2時間程度残業することは苦でないので、残業させてもらえないか
→「残業が苦ではない人は、定時に集中していない証拠。まずは集中せよ!」
ズバリ、こうだと思います。
私の会社は9:00~17:00の7時間が所定労働時間ですが、集中して仕事をしていれば、17時になれば、かなり疲れます。
残業しなければならない場合は、休憩してリフレッシュすれば残業はできます。しかし私の場合は「1日2時間の残業は苦ではない」とは言えません。
毎日9時間も集中して働くのは非常に疲れるものです。普通であれば。決して私がオッサンだからではないハズw
それに、その2時間があれば「他の有意義なことに使える」と私なら考えます。ジムに行って運動をしたり、友人と食事したり、読書したり。
定時に集中していないばかりか、有意義に時間を使う目的もないのでしょう。
こういう人は是非、これを読んで下さい。
②これまで残業することが習慣だったので、定時で帰ることはやりにくい
→「習慣は変えられます。むしろ環境に応じて習慣を変える柔軟性があった方が、より豊かな人生を送れると思うよ!」
色々な人と接してても思うのですが、決めてしまった予定を変更することを極端に嫌う人がいます。
「もう決めちゃったから」とか「相手に言ってしまったから」とか。
世の中は刻一刻と変化します。
あらかじめ予定を決めておくことも大切ですが、他に重要な事案が発生し、既に決めたものが変更可能であれば、重要事案を優先することが大切です。
「習慣だから変えられない」は個人の都合であり、ワガママです。会社で仕事をしている以上、自分のワガママは通りません。
自分の思うようにやりたければ、独立してフリーで働くしかありません。
③時間内に終わらせるというプレッシャーが過度にかかる状況はつらい
→「適度なプレッシャーとして受け止め、集中力を生み出す原動力に変えましょう」
自分に責任がかかることに対し、過剰に嫌がる人もいますが、その様な人たちに言いたい。
「会社の仕事が時間内に終わらないからと言って、命まで取られる事なんてないですよ!」
大丈夫です。大らかな気持ちで仕事をして下さい。
もちろん心身に異常をきたすような過剰なプレッシャーは良くないですが、定時内で仕事を終わらせることに対し「過度なプレッシャー」を感じるのであれば、少々問題ですね。
スポーツ選手も良く言いますが「適度なプレッシャーは集中力アップ」につながります。プレッシャーを集中力に変えられるよう、メンタルトレーニングをお勧めします。
④帰る時間の裁量を与えてもらいたい
→「一般サラリーマンにそんな権限ありません。定時に帰りなさい!」
帰る時間の裁量が欲しいなら、頑張ってスキルアップして、会社に評価される必要があります。そして「帰る時間の裁量を与えられる地位」に昇進するしかありません。裁量が欲しいなら、自分の努力で勝ち取りましょう。
⑤一定時間でできるかどうか明白になってしまうので、いやだ
→「単なるワガママです。定時に帰りなさい!」
一定時間でできるように頑張ってください。頑張れないのであれば、他の職業を探すのが無難です。給料分の責任は果たしましょう。
⑥夫が帰ってくる時間にちょうど合うので、残業したい
→「単なるワガママです。さっさと帰りなさい!」
一緒に帰りたいなら、喫茶店かどこかで待っていれば良いではないですか。
ちなみに私の両親が付き合ってた頃、母は毎日喫茶店で父を待っていたそうです(笑)
⑦残業代を見込んで生計を立てているので、経済的にたいへん困る状況になる
→「個人の都合です!!!そもそも残業代をあてにして生計を立てることに問題があります。まず基本給で生計を立てる事!もっと稼ぎたいならスキルアップしよう!」
こんな図々しい事を平気で言ってしまう神経が理解できませんが、実際に自分の会社でも、そう発言した人がいました。意識を変えてもらうしかないですね。
結局は、管理しない管理職が一番の問題なのだ
上記の「残業したい理由」は個人の都合としか言えないものばかりですね。
一方では帰りたくても帰れなくて身体を壊し、命を落とすまでになった人もいるのに・・・。と思うと、何とも複雑な気分です。
そしてこの様な人たちは、結局は「こなせる仕事の総量が少ない低パフォーマー」に成り下がってしまいます。
毎日定時を意識して集中して仕事をする習慣が身に付けば、おのずと処理能力が向上します。それで得をするのは他でもない、あなた本人なのです。
私の職場でもそうですが、この考えが圧倒的に足りません。先輩管理職も率先して同様の考えですから、私が言ったところで状況は変わりません。
「適度な休憩もとり、ある程度の時間管理の裁量も与える中で、ただし、残業はしないで定時で集中して仕事をする」――このことを徹底することは、どう考えても適切なことであり、いわば、当たり前のことである。
私が言いたかったのは、この当たり前のマネジメントを普通にやっていきましょうということだ。しかし放任になると、プレッシャーから逃れ、厳格なパフォーマンス管理を回避したぬるま湯の中で、残業が常習化する要因になってしまう。 原文まま
まさに、その通りだと思います。
私の職場の先輩管理職も、部下の時間管理は一切しません。そもそも「できない」と思っているようです。でもそれは「自らも案件を抱えている」からであり、自らプレーヤーであり続けることを選んでいるからです。
つまり彼ら先輩管理職も「習慣を変えたくない」のでしょう。
管理職自らがそんなレベルですから、その部下の社員だって「ぬるま湯」に甘んじて当然ですよね。
管理職も「ぬるま湯」の中で育ったので、「定時内で集中して仕事する」ことの重要性を認識できていないのです。実に残念です。
まとめ
やはり管理職が適切なマネジメントを実施することが最善なのですが、そうしたところで、肝心の社員の側も変わってくれなければ意味がありません。
一方では過労死するまでの激務に晒されている人が、この世にはいるのです。その様な人たちへの「シワ寄せ」のもとを辿ると、もしかしたら上記の「残業したい社員」の存在に行きつくのかも知れません。
やはり日本人の意識をもっと変えていき、国全体の生産性を向上させていかねばなりません。
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