ネパールと言えばアンモナイトでしょう!
こんばんは。ジオジオです。
暑いですね!暑い夏にはビールが一番!ってことで
数日前に飲みに行ったときの話です。
飲み屋での話なのに、結局は地質学的な話になってしまう、というお話(笑)
とある酒場の風景
先日行ったお洒落なバー、生ビールはサッポロ黒ラベルはもちろん、外国のも多数おいてあり、なかなか楽しめました。
そして特徴的だったのが、スタッフが多国籍だったこと!
いや、正確には「多国籍な雰囲気」です。
見渡してみると、インド風の店員さん、東南アジア風の店員さんがいます。なかなかに楽しい雰囲気です。しかし、アレ?と思う出来事が・・・
どう見ても日本人だよな?と思ってた女性店員がインド風店員と外国語で喋っている・・・。でも、英語ではないのです。
外国人店員さんは普通に日本語を話せ、私への対応は流暢な日本語です。
であれば、日本人の店員さんと外国語で話す意味はないし。ってことは、一見日本人に見える彼女も、外国人なのか・・・?。にしても、その言葉は英語ではない雰囲気。
多国籍であれば、英語で話しそうですよね?
・・・と、疑問が多かったので聞いてみた。すると、
「全員、ネパール人ですよ~」とのこと!
おお~。ネパールの人かぁ・・・。初めてお会いしました。なるほど。
確かにネパールって、地理的にインドと中国に挟まれている・・・。
そりゃ、インド風な人も、日本人的な東アジア風の人もいる訳だ!
ちなみに私が一度は行ってみたい外国の一つが、ネパールなのであります。
ネパールと言えば???
ネパールと言えば、一般的にどんなイメージ?やはりエベレストですかね?
でも私の場合は、俄然、アンモナイトです!!
え?アンモナイトって何って?
アンモナイトとは、グルグル巻きの殻に入ったイカ的な生物。
恐竜がいた時代(中生代)に海で大繁栄していました。日本でも化石が採れます。
現存の生物ではオウムガイが近いみたいです。
そしてネパールでは、このアンモナイトの化石がバカみたいに採れるのです!
と言うのは昔のNHKスペシャルの「地球大紀行」での紹介・・・。
当時のジオジオ少年は胸を躍らせながらテレビにかじりつきました。
・・・う~ん、フリーで使えるアンモナイト画像が見つからないのでイカの画像を・・・(笑)
山の国ネパールで、何故、海のアンモナイト?
そう。一般的には山のイメージが強いネパールで、何故、海の生き物であるアンモナイトの化石が採れるのか??
みなさん、「大陸移動」とか「プレート・テクトニクス」って聞いたことありますかね?地震の多い日本ですし「今回はプレート境界で起こった地震です」などと、大学教授がニュースで解説しているのを聞いたことがあるでしょう。
超簡単に説明すると、陸地は「プレート」というものに乗っかり、動くのですが
インドは以前、アフリカ南部と地続きでしたが、ある時に分離して北上し、ユーラシア大陸に衝突しました。
衝突と言っても、車が壁に激突するようなインパクトのあるものではなく、
年間で数cmという、人間の感覚では察知しにくい速度で、徐々に接近したのですね。当時のネパールの一部は海でした。そこに、インドが少しずつ迫ります。
当然、徐々に海が狭まり、湖になり、最終的に完全に陸地になります。
それでもインドは、メリメリとユーラシア大陸にめり込み、陸地が圧縮されるので徐々に盛り上がってきます。
布団を横方向に押すと、たわんで山になりますよね?
アレと同じです。
陸地の岩石は海底の岩石より軽いので、決して沈むことは無く、盛り上がるのです。
そして海底の泥に埋もれていたアンモナイトの死骸を含め、海の堆積物も一緒に巻き込んで、昔のネパール付近の陸地が徐々に盛り上がって行きます。
そして、現在で言うヒマラヤ山脈やチベット高原が形成されたのです。
ところで、インドが来る前は海だったので、当然川が流れ下っていました。
インドが衝突して陸地になっても、山から川は流れて来るので、溢れながらも何とか流れて行きます。川は陸地を削りながら流れ続け、でもインドは圧縮してくるので周囲は少しずつ盛り上がります。でも、陸地が盛り上がるスピードよりも川が陸を削るスピードが早ければ、川は流れ続け、両側に絶壁をつくりながら、山は山で盛り上がり続けます。
普通の川って、山の頂上から流れて海へ達しますよね?
でもネパールの川って、ヒマラヤ山脈を突っ切って流れてるんですよ!
そしてもともと海底で形成された地層が盛り上がって山になり、それを川が削っているので、川沿いではアンモナイトの化石が大量に採れるという事なのです!
※注:これがヒマラヤ山脈という訳ではありません。あくまでイメージです。
しかし今は・・・
ネパール人の店員さんにアンモナイトの事を話してみたら、当然知っていました。でも最近ではメッキリと数が少なくなってしまったようです。
お土産物として地元の人々が沢山掘削してしまったのですね。
すっかりなくなってしまう前に、是非とも一度は行ってみたいです。