SHIINBLOG

仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

私の職場の暗黒時代①part4:最終章 乗り越えた先に見えたもの

急激に仕事が増えた職場。アルバイトを独り占めする上司。

勝手な行動で、少ない仕事に全力で残業する同僚。そして、それを放置する上司。

この世に真の正義は無いのか?と半ば失望して、危うくダークサイドに片足を突っ込んだ私は、何とか踏ん張って、この暗黒時代を乗り切りました。

長くなりましたが、これまでの記事は、コチラをご覧ください↓

geogeokun.hatenablog.com

geogeokun.hatenablog.com

geogeokun.hatenablog.com

 

長最悪な職場環境

ようやく何とか、ここまで来れたか・・・。

そう一息ついたのは、師走の声を聞いた頃でした。抱えている案件の全てのデータ収集が概ね終わり、あとは、納期へ向けてまとめ作業に着手する段階になりました。ここまで至るのに、毎朝早くに外回りに出て、19時くらいに帰って、そのあと日付が変わった後まで残業する・・・。そんな毎日でした。

労働基準法に詳しい方ならお判りでしょうが、残念ながら仕事中の移動時間は、基本的に通勤時間と見なされ、残業代は支払われません。(※私は個人的には、この制度には反対です)ですので、前回の記事で例の2人の残業時間は「私と同等であった」と書きましたが、当然、この移動時間を含まない時間です。

私が、どれだけ「おかしい!不条理だ!」と思いながらも我慢して仕事を続けたか?お分かり頂ければ幸いです。

やっと室内業務に専念できた頃、久しぶりに昼間もずっと事務所にいると、ある「おかしなこと」に気付くのに、そう時間はかかりませんでした。

勝手に自分の仕事を決めた「中堅社員B」、彼は日中、ず~っと、ベテラン社員のCさんと「あ~でもない、こ~でもない」とお喋りを続けているではありませんか!確かに、仕事の話をしているのは間違いはないのですが、皆さんは経験ありますか?日中、のべつ幕なしに、同僚と仕事の話を続けたことがあります?と言うか、そんな事したら仕事は進まないですよね。だから残業多いのか!と、やっと分かりました。

ってか、そんな勤務態度の社員の残業申請を承認するか??管理職の2人よ!!と、またダークサイドに堕ちそうになる私です(笑)

あまりにも我慢できず、私はトイレに行くときの事務所の去り際、とある社員の横を通るときに「あいつら、お喋りばっかだな」とポツリと呟いたら、「あ~、いつもッスよ」と、一言。

・・・色々思っているのは私だけではないのか?と思った瞬間でした。

しかし毎日毎日、2人の「無駄話」は続きます。まともに考えたら頭がおかしくなりそうでしたので、私は心を閉ざす事にしました。中堅社員Bはもともと社交的な人間なので、職場のみんなと和気あいあいと話しています私は絶対に、その輪の中には入りたくありませんでした。他の同僚には罪はありませんが、私は私の心を守るために、一切、みんなと話すことをやめました(必要最低限は話しますが)。

 

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仕事を終わらせるために考えた事

とは言え、彼らを糾弾したところで私の仕事は終わりません。抱えている案件のまとめに加え、他部署の案件の事業拡大を顧客から要望され、その計画についてのプレゼンも控えていました。成功すればトンデモナイ金額が動きます。「しっかりしなければ!」と思ったら、不思議と心はダークサイドへ傾かなくなりました。

これら全てを終わらせるまでの仕事量は、気の遠くなるものでした。漠然と「大変だ」と思う私の心を鼓舞したのは過去の自分でした。

かねてから無駄な残業はしたくないと考えていた私は、前年の繁忙期に、仕事を円滑に進めるための「予定表」をつくっていたのです。まだまだ未完成なそれでしたが、今の自分のモヤモヤした頭を整理するには十分でした。

もちろん、前年作成したシートを改善しつつ、自分がこれから実施すべき仕事の全ての予定を組み立てて行きました。その作業に、まさに丸2日以上を費やしましたが、非常に有意義な時間だったと、今でも思います。

私がここまで、この計画づくりにこだわったのには理由があります。1つは「自分の仕事を明確にして、自分が働きやすくなるため」、もう1つは「アルバイトさんに手伝って貰うため」でした。

過去記事で話しましたが、アルバイトさんは課長の刹那的な指示のせいで、基本的にはいつも忙しい状態です。しかし、たまに手が空く時間があり、常々私に「手伝いますよ」と言ってくれていました。これからの仕事を乗り切るためには、到底私一人の力では無理です。アルバイトさんの助力は絶対に必要でした。

障害になるのは、課長の行き当たりばったりの突然の指示です。それに対抗するならとことん計画的にするしかない!と考えました。

もちろん事前に課長にも話し(※課長はマネジメント能力が無いだけで、決して根っからの悪人ではありません)、「自分の指示と被らないならオッケー」と承諾を貰いました(ってか同じ部署の仕事だろ?とは思いましたが・・・)。

もう、2か月くらい先までの計画を立て「1月末までには、この仕事」「2月中旬までには、この仕事」と言った風に、仕事の内容と分量と期日を明確にして文書化し、そのプリントを渡してアルバイトさんにお願いしました。

 

何とか終わりが見えかけたころ・・・

計画を立てた当初は、土日も休まずに仕事をしても、果たして終わるのだろうか?という分量でした。しかし人間とは不思議なもので、先の状態(良くも悪くも)がイメージできると、どうにか頑張れるのですね。

この時、私の中で「ジオジオ流集中力増進術」が完成形に近づいたのを感じました(※ちょっと大げさなネーミングですが笑)。これについては追々、このブログで紹介していきたいです。

その様な手ごたえを感じながら、着々と仕事を進めていたある晩、とある同僚のベテラン社員Dさん、Eさんから「たまには、飲みに行くか?」とのお誘いを受けました。

もともと、この2人には良い印象を持っていましたし、快く誘いに応じました。

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3人で飲んでいる間、はじめのうちは仕事の話は一切なく、楽しく飲めました。「気を遣ってくれてるのだな。」と純粋に有難い気持ちでいっぱいでした。

楽しく飲んで、2軒目の途中から、Dさんが静かに、こう言ってくれたのです。

「ちゃんと見てるからな。分かってる奴は、分かってるから。」と・・・。

この時は不思議と、涙は出ませんでした。ダークサイドに呑まれそうになっても踏みとどまる中で、心が乾きすぎたのでしょうか?それとも、あまりに嬉しいと、案外、人間て涙は出ないものなのか?

その後は、2人が普段は言えなくても、いつも思っていることを話してくれました。私がしていることを、「間違っていない」と励ましてくれました。今でもこの2人には、物凄い感謝しております。

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暗黒時代の終焉に

年度末、終わってみれば、私の年間残業時間は大きな声では言えない時間に達しました。でも、上記の2人の暖かい言葉や、アルバイトさん、他部署の方々の支援によって、倒れることなく乗り切ることができました。

もちろん、同じ部署の仲間だって多くの仕事をこなしています。ただ私にとって残念なのは、管理職の方々が適切に音頭をとってくれれば、この難局を部署メンバーで協力して達成できたのではないか?と言う気持ちが残ったことです。結局、バラバラなままでしたからね。

この年をきっかけに、私の中で「管理職とはこうあるべき」という考えが固まりました。また集中力をコントロールするテクニックも完成に近づきました(上記参照)。

そして、もう1つの収穫。

年度末の飲み会の時、アルバイトさんが私に言ってくれた言葉です。

「みんな、ジオジオさんのように指示してくれれば良いのに・・・。本当に、仕事しやすかったです。ありがとうございました。」

期日までの時間に余裕がある段階で明確に指示を出したので、アルバイトさんなりに計画的に仕事を進めることができたようです。いつも課長からは、急に席に呼びつけられ「これ、明日までやって」みたいな指示でしたので・・・。

 

やっぱり、大切なのは人と人との協力だよな、と再認識することが出来ました。

全体を統制しない部長、人を駒のように扱う課長、 勝手な行動をする同僚・・・。人を大切にしない彼らが、どんなに組織を混乱させたか。そして、そのような状態が何も非難されることなく、普通に「終わりよければ全てよし」となってしまう、この会社。 

「このまま、長くいる会社ではないな・・・」

と、つくづく思いました。そして、もしも日本中のアチコチで似たことが起こってるのなら、そんな世の中を変えていきたい!という気持ちが湧きあがってきたのです。

ある意味、今の私の原点になる一年間でした。

 

4回にもわたって書かせて頂いた「私の職場の暗黒時代①」、最後まで読んで頂いて本当にありがとうございました。読んで頂いた全ての方々にとって、この私の経験が何らかの役に立って頂ければ幸いです。

 

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