こんばんは。ジオジオです。
大騒ぎされるほどの被害は出ていないとはいえ、無傷ではありません。
今回の地震は内陸型で局地的に震度が大きくなったところが出ましたが
広域的に見ると、大きなものではなかったようです。
局部的に土砂崩れが発生したりしているようですが、被害はそこまで大きくはないようです。
しかし知っていましたか?
次の巨大地震は北海道東方沖を震源とする地震ではないか?という説が、約4年前に出されていることを。
今回の函館の地震との関係があるのかは分かりませんが、我々一般人は、もっともっと研究者の「警告」に耳を傾けなければなりません。
実は警鐘が鳴らされていた東日本大震災
東日本大震災が発生して5年が経過しました。地震の揺れそのものの凄まじさはもちろんですが、その後の津波による被害は甚大で、多くの尊い命を失いました。
また福島第一原発では我が国最大の原発事故が発生してしまいました。
被害は東京にまで達する大規模なものであり、長野や静岡でも大きな余震が発生するなど、日本国存亡に関わるくらいの大きな地震災害が発生するという事実を、まざまざと見せつけられた災害でした。
そして、その数か月後に発行された「日経サイエンス」にて特集された記事によれば、実は「東日本大震災」は数年前から研究者によって警鐘が鳴らされていました。
GPS観測によって得られた地殻変動のデータ、津波堆積物の研究、古文書の研究。
これらの研究結果から巨大地震とその後の大津波の発生が近づいているという研究論文は発表されていました。しかし研究がまだ途中段階であった事、地質学・地震学の宿命である「精度※1」の問題からか、残念ながら一般に広がることはありませんでした。
※1:「800年周期の地震が800年以上発生していないので、いつ起こってもおかしくない」とまでは言えますが、それが今年以内に起こるか?5年以内か?と聞かれたら答えられません。人間のタイムスケールと地球規模現象のタイムスケールは全く異なります。地質学・地震学に携わる人間は地球規模のタイムスケールを理解していますが、人間のタイムスケールに染まっている(当然ですが)一般人との「感覚の違い」に戸惑っているのが現状ではないでしょうか?
しかし私も含めた専門家(私は末端ですが)は、その「感覚の違い」を乗り越えて、警鐘を鳴らし続ける義務があるのだと思っています。
次は北海道東方沖かも知れない
そして、その約半年後、同「日経サイエンス」に掲載された記事によれば、次の巨大地震の発生は北海道東方沖を震源とする地震ではないか?と示されています。
GPS観測による地殻変動データにより、北海道東方沖に歪が蓄積されている事、海岸が100年で約1mも沈下していることが指摘されています。
また津波堆積物の研究によっても、約400年周期で同地域に津波が襲来していることが判明しているようです。
400年前と言うと、アイヌが住んでいましたが、彼らが文字を持たず、言い伝えによる伝承のみなので「津波はあっても、いつなのか?」は分からないとのこと。
しかし北海道東方沖の地震による津波は、東北をも襲っています。
時は1611年、三陸沿岸から仙台平野南部まで大津波が来たと古文書に記されています。
地震の揺れによる被害は確認されず、もっぱら津波による被害だったそうです。伊達藩(独眼竜政宗の治世)では、領内(現在の宮城県と岩手県南部)の死者は約2000人にのぼったそうです。
地震は小さく、津波は大きい。つまり、宮城県沖の地震ではない。北海道東方の津波堆積物が400年周期であることを考えると、この津波の震源域として「北海道東方沖」ではないかと考えられています。
現在、2016年は1611年から405年。同等の地震が起こっていない以上、少なくとも「いつ起こってもおかしくない」と言えるのではないでしょうか?
今回の函館の地震は内陸型でした。そして忘れてはならないのが、「熊本地震」も内陸型の地震です。
東日本大震災の3年前の平成20年に、内陸型の大地震である「岩手宮城内陸地震」が発生しています。
熊本にしても函館にしても、数年後に発生する「海溝型巨大地震」の前触れである可能性は否定できません。
おわりに
九州では6月19日現在、大雨が降っています。一時期に比べて余震は少なくなった印象ですが、一連の地震によって地盤は大きく緩んでいます。
大雨による土砂災害は、大なり小なり、まず発生すると思った方が良いです。
まだまだ、熊本に対する支援は必要です。
もし、なるほど!と思って頂けたら、読者ボタンを押して貰えると嬉しいです(^^)
今回紹介しました日経サイエンス、難しいですが、面白いですよ。
日経 サイエンス 2016年 07月号 [雑誌]
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