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梅雨前線再び活発化!! 土砂災害の種類・特徴・注意点について

明日の24日から再び梅雨前線が活発化するとのことで、九州は滝の様な雨が予想されています・・・。

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いやぁ、降りますね。

もう既に2回、激しい雨が降ってますので、当然土砂災害に要注意です。

メディアでも言われていますが、ここでもう1度おさらいしましょう。

主要な土砂災害は以下の3種類になります。

①がけ崩れ

②土石流

③地すべり

これら3つの特徴と注意点についてザックリと解説していきます。 

 

①がけ崩れ

土砂災害と言われて一般の方々が真っ先に思い浮かべるのがこれだと思います。傾斜がおよそ30゚以上の急な山で発生します

突発的で一瞬で崩れ落ちるので、逃げる暇はありません。家のすぐ裏が山の場合は、絶対に避難してください。

よく「地鳴りのような音がする」「根っこが切れる音がする」「水が噴き出す」「異臭がする」などの前兆現象があると言われていますが、それに気づいた時には遅い可能性があります。危険な雨量に達すれば自治体から避難指示が出ますので、その場合は絶対に避難することをお勧めします。

 

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※がけ崩れのイメージ図

 

②土石流

土石流とは、大きな岩塊・土砂・水がグチャグチャに混ざったものが、川(沢)を一気に流れ下る現象を言います。突進力があり、巻き込まれればひとたまりもありません。

また速度も速いので、視界に入ったらあっという間にこちらにやってきます。

土石流が起きる原因は、大きく分けて以下の2つです。

・川や沢にもともと溜まっている岩塊や土砂が増水した水に巻き込まれて一緒に流れ下り、土石流になる。

・川沿いで「がけ崩れ」が発生し、その土砂が川をせき止め、上流に水が溜まります(天然ダムと言います)。そして溜まり水の水量が多くなって土砂が耐えられなくなり、決壊すると、そのまま水と一緒に流れ、土石流になる。

土石流は先日の記事で書いたように、むしろ小さい川の方が起こりやすいと考えた方が良いです。なぜかと言いますと、

・大きな川は既に砂防ダムが建設されている場合が多いので、土石流が発生しても、ダムで堰き止めたり、勢いを弱めてくれる。

・がけ崩れが発生しても川幅が大きいので天然ダムがつくられず、土砂は少しずつ流されるため。ただし「大規模ながけ崩れ(崩壊)」が発生する場合があるので、その時は注意が必要。

・小さい川(沢)は一般的に山間部の急な山を流れています。そのため、がけ崩れが発生しやすく、川が急なため、土砂が流れやすく土石流が発生しやすい。

※急角度のすべり台の方がスピード出るの同じことです。

・小さい川(沢)はどうしても対策の優先度が低いため、危険と分かっていてもダムが未建設の場合があります。

以上のように、小さい川でも危険です。普段は水があまり流れていない沢でも注意が必要です

 特に土石流は直線的に流れるので、例えば川の合流点や、急カーブするところで川筋からあふれ、道路や民家に被害をもたらします。そのような場所の付近に住んでいる方々は、自治体からの情報に注意して、避難指示があれば絶対に避難してください。

また「がけ崩れ発生→天然ダム形成→天然ダム決壊→土石流発生」と、何ステップか段階を踏むので、雨がやんだ後に発生することもあります。注意が必要です。

 

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山形県鶴岡市七五三掛(しめかけ)地区の地すべり災害時の写真

 

③地すべり

 地すべりは、がけ崩れよりも規模が大きく、比較的緩やかな傾斜の山で発生します。

動きは比較的緩慢ですので、「地鳴りのような音がする」「根っこが切れる音がする」「水が噴き出す」「異臭がする」などの前兆現象を確認してから逃げても大丈夫な場合が多いです。

ただし、地すべりの先端部分は突発的に崩れる可能性が高いので、位置関係によっては非常に危険です。

多くの場合、地すべりは国や都道府県によって管理されています(新たな地すべりは分かりませんが・・)。その場合「地すべり防止区域」に指定されていて、看板が設置されています。その様な場所が近所にある場合は、日頃から地すべりと自分の家がどの様な位置関係にあるか確認しておきましょう。

地すべりは突発的な動きはしないにしても、ジワジワと継続的に動くため、ひとたび発生すれば少しずつ、しかし確実に道路や家を破壊する恐ろしい災害です。自分の家の近くに地すべりがあるかどうか?または、これから買う土地の近くは?田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家は?事前に調べておくことをお勧めします。

ちなみに映画おくりびとのロケ地として有名な、山形県鶴岡市「七五三掛(しめかけ)地区」では、平成21年?に地すべりが発生し、沢山の民家が被災してしまいました。

山村武彦さんの記事がヒットしましたので、参考までに。

鶴岡市 七五三掛 地すべり 写真リポート おくりびとロケ地 注連寺 大日坊

 

まとめ

以上、土砂災害と言っても色々な種類があり、それぞれ特徴があります。日頃から自分の家の周囲を見回し、どの様な土砂災害が発生しそうか?事前に調べておくと良いでしょう。

もし不安で「どう調べたら良いか分からない!」と言う方は、私が相談に乗ります。ぜひ、お声かけください。

 

こちらも併せてご覧ください。

geogeokun.hatenablog.com

 

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