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阿蘇山噴火の続報 ~10月8日の噴火について現時点で分かったメカニズムと今後について~

科学 災害

10月8日に阿蘇山が爆発的噴火を起こし、このブログでも紹介させて頂きました。

 

geogeokun.hatenablog.com

 

この記事では、専門家の見解が「もとの阿蘇山の活動と同様だ」であることをお知らせしました。熊本地震による活発化が懸念されたことを考えれば、ひとまずは安心かと思っていました。

しかし噴火から数日が経過し、今回の噴火のメカニズムについて、ある程度分かってきており、以下の記事を読むと少し心配になってきました。

 

www.nikkei.com※無料会員登録で全文閲覧可能

 

 

今回の噴火は「水蒸気爆発」の可能性が高い

昨年の噴火は、地中から上昇してきたマグマが地下水と接触し、マグマと水蒸気が噴出する「マグマ水蒸気爆発」でした。

一方、今回の噴火の場合は噴煙にマグマ片が含まれていなかったそうで、また噴煙も白く見えることから「水蒸気爆発」の可能性が高いそうです。地下のマグマだまりから上昇してきた高温の火山ガスが地下水と接触して水蒸気になったため、圧力が高まって爆発したと考えられます。

なお地下で爆発が起きると、爆発箇所の上にのっている土砂が吹き飛びます。今回は地下の深い場所で爆発したため、その上の土砂(火山灰や岩塊)が大量であり、広範囲に火山灰が広がったと考えられます。

また本来は昨年の噴火である「マグマ水蒸気爆発」の方が規模が大きくなりやすいのですが、実際は今回の「水蒸気爆発」の方が規模が大きくなりました。どうも、観測される「火山ガス」の量が多いらしく、マグマだまりから上昇してきた火山ガスが大量だったと考えられます。そのため、噴火の種類としては規模は小さくなるハズなのですが、大量の火山ガスによって水蒸気の量も多くなり、大きな爆発になったと考えられるとのことです。

 

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阿蘇山:今回ではなく過去の噴火です

 

今後の噴火の危険性は?

火山ガスの放出量が非常に多いとのことで、それだけガスが抜け、山体は収縮するのではないか?と考えられます。しかし現状では変化は見られないため、大きな噴火が起こる可能性もあり、注意が必要とのことです。

火山ガスが大量に出ているのに山体が収縮しないのは気になります。放出されている火山ガスの量と同等に、内部の圧力が高まっている可能性も考えられます。つまり、ガスが抜けた分の山体の収縮を相殺するだけの圧力増加が考えられるのです。

前回の記事で説明したように、マグマだまりの圧力が低下して火山ガスが発生し、それによってマグマが上昇してきている可能性がゼロではありません。マグマが上昇して地表に近づけば、それだけ「さらに圧力が低下し、さらなる火山ガスが発生」します。それが原因で圧力が高まっている危険性が考えられるのです。

また以下の情報も非常に気がかりです。

 

熊本地震を引き起こした断層のずれはカルデラのあたりで止まっており、地下のマグマだまりには達していない。関連は薄いとみられるが、地震に伴う地殻変動でマグマだまりが引き伸ばされたという報告もある。

原文まま

 

あくまで「マグマだまりが引き伸ばされた」のは確定ではないようですが、仮に引き伸ばされているのであれば、それは「マグマだまりの圧力低下」を意味します。それによって今回の「大量の火山ガスの放出」が起こり、しかし現状では山体収縮が起こってないことを考慮すると、さらなる火山ガスの発生とそれに続く噴火が懸念されます。

 

現在、関係機関によって各種の観測が行われ、警戒が続いていることでしょう。付近の方々は、各機関からの情報に注目し、もしもの時は迅速に避難するよう注意して頂きたいと思います。

 

 

 

 

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