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仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

厚労省が電通に家宅捜索! 電通は本当に変われるのか??

電通関連でまた新たな動きがありました。既に報道等で皆さんご存知のことと思いますが、11月7日に厚生労働省電通本社(東京都)と関西(大阪市)、中部(名古屋市)、京都(京都市)の3支社に対して強制捜査を始めました。

「複数の社員に違法な長時間労働をさせた疑いが強まった」とのことです。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

電通については、10月14日に東京労働局と三田労働基準監督署によって強制調査が実施されました。この調査で勤務記録や入退館記録等を調べた結果、労使協定(36協定)違反の長時間外労働が常態化している疑いが強まったため、家宅捜索に踏み切ったようです。労働基準法違反が認められれば、刑事事件として書類送検する方針だそうです。

 

電通は変われるのか?

記事によれば、今回の件を受け、電通では以下の対応が行われていたようです。

 

電通は高橋さんの自殺後、所定外労働時間の上限を月70時間から65時間に引き下げ、午後10時で全館消灯にするなどの対策を実施。今月1日には石井直社長をトップとする「労働環境改革本部」を発足させた。

原文まま

 

労働環境を改善しようと言う「姿勢」は見せているようですが、かなり中途半端に感じます。月の残業時間上限を5時間下げたり、全館消灯を午後10時にしたところで立派な長時間労働です。上限を5時間減らしたとしても、午後10時まで毎日会社にいれば月100時間ですから、上限が守られているか疑いたくなります。

もともとが36協定により上限とされていた70時間/月を違反していても平気な社内風土であり、70時間以内になるように残業時間の「改ざん」まで指示されていたとも疑われています。

また現状で22時に消灯しても会社の仕事に支障がないのであれば、なぜ今まで過労死するほどの長時間労働が必要だったのでしょうか?逆に考えれば、これまでの電通の業務実行体制が、非常に非効率で無駄が多かったのだろうと勘繰ってしまいます。

 

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なお社長をトップとする「労働環境改革本部」を発足させたと言うことですが、具体的にどのような取り組みをしているのでしょうか?

例えば私が勤務する会社では、本社が「ワークライフバランス」とか「業務の効率化」などと言ったとしても、どこまで本気で考えているのかが非常に疑わしい。と言うのも、実効性のある施策は無く、いつも「口だけ」と言う印象が強いからです。

これらをより実効性のあるものにするためには、表面上の口先だけの施策では足りません。やはり何と言っても、末端組織の具体的な改善が必要です。

まずは、意識改革。各部署の管理職の時間管理意識や仕事に関する意識を調査し、問題があれば個別に指導して改善していく等の地道な対応が必要なのではないか?と私は思います。いくら本社サイドが綺麗ごとを言ったとしても、末端の組織の管理職の意識が変わらなければ、一般社員は長時間労働を続けることになります。

それともう1つ大切なことは、長時間労働に頼らずとも業務を遂行し、利益を生むためのシステムづくりです。いくら「早く帰れ。残業するな。」と言っても、仕事量が多く、その量をこなさなければ利益を生み出せない会社なら、経営の根本から見直さなければなりません。

 

少なくとも私には、電通の現対応である「月上限マイナス5時間」、「全館消灯が22時」と言う中途半端な数値からは、とてもじゃありませんが「本気」は伝わりません。

 

いよいよ政府も本気なのか?

いつになく、厚生労働省および労働局のやる気が伺えます。この強制捜査について、下の記事では「一罰百戒」と表現しています。

 

www.sankei.com

 

政府は現在「働き方改革」を進めており、電通への厳しい対応は、社会全体に向けた“一罰百戒”の様相も呈しています。

原文まま

 

まさに今電通は、敢えて悪い表現を使えば「見せしめ」にされていると言うことでしょう。これを安倍内閣肝いりの「働き方改革」が本気だと言うアピールであれば、非常に歓迎すべき傾向です。ここで多くの企業が「明日は我が身」とばかりに、社内労働環境改善に乗り出してくれればと期待します。

しかし逆に、これを隠れ蓑にして裏で「脱時間給」や「裁量労働制の拡大」を進めるとすれば、非常に危ない状況です。我々は、そこに最大限の注意を払うべきだと思います。

本来は「過重労働がなく国民が健康で生産効率が高い」のが、真に理想的な国のかたちだと思います。しかし果たして経済界もそのように思っているのか?が問題です。何せ現状の日本の「ブラック社会」をつくりだした世代が、今の経済界のトップにいるのですから。

我々は今回の電通に対する国の動きについて「一過性のパフォーマンス」で終わらないよう、注意深く監視し、世論を絶やさないようにしなければなりません。

 

 

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