SHIINBLOG

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仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

職場の親睦を深めるって必要ですか?「仕事仲間を信頼する」と「慣れ合い」は違います!

最近の新入社員は会社の飲み会に積極的に参加する傾向があると言う記事を以前読んだことがあります。ただ、以下の記事を読んで、これは行き過ぎでは?と思いましたので紹介させて頂きます。

www.j-cast.com

 

共同生活で仲間意識が生まれた職場

「共同生活で仲間意識が生まれた」要約すると、そんな感じです。

記事内容を引用します↓

「はじめての一人暮らしなのですが、毎日楽しいです。アパート一棟借りの社宅で、多くの社員が同じ生活をしているので、みんなで食事に行ったり仕事帰りにお酒を飲みに行ったり。本店勤務時と全然違うので、こちらの勤務を希望してよかったと思っています」

 

「店舗オープンから半年ですが、辞めるスタッフがほとんど出ていません。一人暮らしが多いからなのか、不思議と共同生活的なムードで和気あいあいとできている感じがします。我々管理者もすごく楽です。みんな、元の店舗には戻りたくない、って言っています」

 

キーワードになりそうなものをまとめて整理すると、「一人暮らし、共同生活という状況下で、仲間意識が生まれ、仕事以外でも対話の機会が増えた」、そんな感じです。                 原文まま

これを読んで「単に学生気分の延長なだけではないのか?」と思うのは私だけでしょうか?この記事では、このことを前向きに捉えているようで、「飲み会などを定期的に企画する」とか「社員寮をつくる」などの対応を考えている会社を評価しています。

う~ん、モヤモヤしますね。私はこの考えには反対ですし、根本的に間違っているのではないか?と感じます。

 

仲間意識の「質」を考えてみる

上記の記事の例は「1棟のアパートに一緒に住んだことで、仕事以外でも顔を合わせる時間が長く、一緒に食事したりなどの共同生活を送るうちに仲良くなった」と言う事ですよね。

これは初めて1人暮らしをするようになった大学生同志とか、部活仲間とか、そういった部類の「仲間意識」です。

この例では良い方向に進んだようですが、全てがそうそう上手く行くとは思えません。どうしても気に食わない同僚がいたとして、その同僚と仕事以外でも顔を突き合せれば、逆に関係は悪化しますよね?

それと「今はうまく行ってる」かも知れませんが、人間何があるか分かりません。今後は、例えばグループができたり、1人を仲間外れにしたり等のトラブルが起こる可能性が高いと思うのです。そうなれば、あっという間に職場はギスギスしますし、人間関係の収集がつかずに同時期に何人も退職するなど、職場が崩壊する危険もあります。

私も職場の同僚と「仲間意識」を持つことそのものは否定しません。ただこの記事に違和感を持つのは「友人関係としての仲間意識」「仕事仲間としての仲間意識」を混同している点にあります。

友人関係は、言葉は悪いかもしれませんが「慣れ合い」です。人間ですから合う部分も合わない部分もあり、友人関係は「合う部分」を尊重して築き上げます。合わない部分は多少目をつむり、適度な距離感を保つことで友人関係を継続することができます。それを乗り越え、心から尊敬しあえる関係が築かれれば、堅い友情が生まれることでしょう。

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しかし仕事の場合はそうは行きません。同僚のことが嫌いだとしても、仕事上の一定の距離を保つ必要がありますし、勤務時間中は嫌でも一緒です。そのため「嫌いだ!」とばかりも言ってられず、その人の色々な側面を見て、自分の気持ちを上手にコントロールして関係を維持します。これが社会人としての振る舞いなのではないか?と私は思います。その様な精神性が育たないままに、友人関係の延長で仲良くなったとしても、いずれ関係は崩壊しますし、その様な環境で育った社員は「人間関係の悪化」と言う理由だけで簡単に離職してしまう危険性が高いと思います。

大切なのは、その逆なんですよね。例えば

・人間的に特に好きではないけど、仕事上で尊敬できる部分がある。

・仕事で切磋琢磨しているうちに互いに認め合うようになる。

・辛い仕事を一緒に乗り越えたことにより、信頼関係が生まれた。

 このようなかたちで、仕事を通して発展する関係こそ、職場にとっては必要なのであり、それは必ずしも「プライベートでも仲良くなる」とは直結しなくても良いのです。

 

何故「慣れ合い」に飛びつくのか?

私が上記の記事に感じるもう1つの違和感は「筆者や社長たちが、この成功事例を手放しに受け入れている」ことです。何故、私のような疑問点が浮かばないのでしょうか?

1つ考えられる理由として、彼らは「古き良き日本の企業風土」にノスタルジーを感じていると考えられます。昔は「社員は家族」と言う社長さんが上手に会社をまとめていた印象がありますからね。ただこれは、例えば町工場のように、社長が腕の良い職人さんで社員の「仕事の師匠」であったから成り立ったのではないかと感じます。そして父親代わりにもなり、だからこそ、悪いところがあれば社員を叱り、叱られた社員も尊敬する社長の言う事だから従えたのでしょう。まさに仕事を通して発展させた関係がベースにあったのだと思います。

「単なる友達関係」「仕事を通した信頼関係」は全くの別物だと認識しなければ、単に「親睦を深める」と言う対策を講じても逆効果になるだけです。

百歩譲って、上記の成功事例を良しとするなら、それは「自然にその様な関係になれた事」です。それなのに「定期的に飲み会を実施する」と言う対策をとってしまうと、会社が介入して強制的な雰囲気が発生してしまい、妙な義務感が生まれて逆効果になるだけです。

また「社員寮をつくる」と言った社長もいるようですが、これについても、例えば「独身者は全員入居すること」などのようにしてしまうと、既に自分の生活スタイルが出来上がった2~3年目以上の社員にとっては苦痛になるだけで逆効果になる危険性があります。

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親睦を深める必要はない!

敢えて言わせて頂きます。職場に「親睦を深める」は必要ありません。

イヤ、私自身はお酒が好きですし、飲み会そのものは否定しません。

しかし正直、現在の私は今の職場の飲み会には、あまり参加したくありません。何故かと言いますと、以前から何度もこのブログで書いているように、所属部署の現状に大いに不満を持っているからです。仕事が少なく赤字確定なのにも関わらず、毎日2~3時間残業することに問題意識を持たないような人間を「仕事仲間」と認めることはできません。尊敬できる仕事仲間だからこそ、飲み会は有意義なものになると思うのです

友人関係のように親睦を深めないと一緒に仕事ができないと言うなら、非常に幼稚な精神ではないかと思います。仲良くなくても仕事は一緒にしなくてはなりません。

まずは互いに協力して仕事を進め、仕事を通して信頼関係を築くのが先決ではないでしょうか?その延長線上で互いの理解を深めるために飲みに行ったりするのであれば、それはとても有意義なものになると思います

また、あまりに「親睦を深める」行為が頻繁になると、その会に出席しないと「なぜ出ない?」と言う意見が出て半強制的な雰囲気になったり、いない人の悪口を言ったりとか、逆に雰囲気を悪くするもとをつくってしまいます。

また休みの日にまでイベントをつくり始めたりしたら、本当にやめて欲しいと思います。やっても良いですが、そこに強制力は一切介入させない事が大切です。

 

「親睦を深める」よりも、まずは「仕事は仕事」と割り切る精神性を育てるのが先決なのです。

 

 

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