SHIINBLOG

仕事とか科学とか

労働問題や面白い科学の話題について書き綴ります

仕事の中の「待つ」という行為の是非

みなさんは仕事の中で「待つ」という行為をしたことがありますか?

窓口の受付業務など、仕事の中で普通に待つ要素がある場合は除いて、一般的なサラリーマンの仕事の中での「待つ」という行為です。

 

シェアしたのに意味なくね?

以前の事です。職場の岡島さん(仮名)の仕事が集中して多くなったので、誰かがサポートすることになりました。サポート役に任命されたのは桝田さん(仮名)。桝田さんは物凄く頑張り屋さんで一生懸命仕事してくれるのですが、たまに暴走することも・・・。ちょっと心配・・。

仕事を分担すると言っても、あまり細かく分担するのは大変なので、「中の仕事」と「外の仕事」で分けて、外の仕事を桝田さんにお願いしました。

仕事が多い!と言っても、1人分の1.5倍。ですので桝田さんには0.5くらいの仕事をしてもらえればオッケーでした。ですので、まずは2日分の仕事を頼んだようです。

岡島さんは、桝田さんが外の仕事を手伝ってくれたおかげで、どうやら今日は早く帰れそうです。最近毎日遅かったし、良かったな~と思って見てましたが・・・。

しかし、定時を過ぎても岡島さんはまだ会社にいます。聞いてみると、どうも外にでかけている桝田さんから電話があり、

「一生懸命頑張って仕事したら、結構はかどったので、無理して定時近くまで頑張って仕事を終わらせた。明日の仕事がなくなったので、指示をして欲しい。これから帰るので会社に19時に着くので、それまで待ってて欲しい。」

と言われたのだそうだ・・・・。

意味ね~じゃん!!!!

もともと、岡島さんを楽にするために桝田さんに仕事を頼んだのです。またその仕事、桝田さんは慣れていません。それもあったので、あえて1日分の仕事を2日で実施するように頼んだのですよね。岡島さんにしてみれば、桝田さんに仕事を頼むためにも、第三者に理解してもらうように自分の仕事を整理する時間も必要でした。ですので、とりあえず頼みやすい仕事を振って、その間に整理するつもりだったようです。

外の仕事は移動時間もありますし、桝田さんには無理せず定時前には会社に帰ってきてもらい、その時に少しずつ、仕事をシェアする予定でした。

 

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他人の時間をリスペクトしよう

もう1度言いますが、桝田さんは一生懸命仕事を頑張ってくれるナイスガイです。しかし、自分が頼まれた仕事の真の意味を理解できず、暴走してしまいました。彼は「良かれ」と思ってやっただけに始末が悪い。

「2日でやってほしい」と言われた仕事を無理して1日で終わらせ、それがために帰社時間が遅くなるだけでなく、明日の仕事の指示のためだけに、岡島さんを19時まで帰宅できない状況にしてしまったのです。

岡島さんは、桝田さんが手伝ってくれたおかげで今日は定時に帰れる予定でした。指示通りに桝田さんが定時の少し前に帰社していれば、次の仕事の指示もして、定時に帰れたのです。

一生懸命頑張ることは悪い事ではありません。しかし時と場合を選ばなければ、逆に他人の時間をロスさせてしまうという事も考えた方が良さそうです。

この事例の岡島さんの「待つ」時間は完全に無駄な時間です。

私はマネジメントの目的の1つは、仕事の中での「待つ時間」をなくすことであると思っています。

必要以上に頑張ることで、逆に「待つ」というロスを生み出してしまうこともあるのです。慣れない仕事に対して無理することで、ミスや事故を生む危険もあります。

仕事は「頑張ればいい」という精神論で片付くものではなく、ゴールへ向かって計算された工程に対し、クレバーにこなしていく事が、最も重要だと思います。

 

仕事の中での無駄な「待つ・待たせる」と言う行為は、コストそのものと認識し、そうならないように「考える力」こそ、社会人に必要なスキルなのではないかと思います。

 

 

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